大阪府の不動産売却市場

大阪市全体の背景

2025年公示地価では、三大都市圏の上昇が続き、大阪圏も住宅地・商業地ともに上昇基調が続いています。大まかに言うと、都心や利便性の高いエリアで需要が底堅く、売却の進みやすさに追い風が吹いています。

参考:令和6年地価公示結果について(令和6年3月 大阪市計画調整局)

梅田エリアの再開発が街の魅力を高める

JR大阪駅北側で進む「グラングリーン大阪(うめきた2期)」は、2024年秋の先行開業に続き、2025年3月に南館などが開業して商業・ホテル・MICE(会議施設)などが本格稼働を始めました。駅直結のにぎわいが広がり、周辺居住の魅力も分かりやすく高まっています。

新しい鉄道計画で南北移動が便利になる

「なにわ筋線」は2031年春の開業を目指して工事が進んでおり、梅田~難波~新今宮方面のアクセスが良くなる見込みです。将来、沿線や結節点に暮らす利便性が増し、生活のしやすさが高まると見込まれます。

ベイエリアには長期の大型計画が続く

夢洲(ゆめしま)では、統合型リゾート(IR)の整備が進められています。報道では2030年ごろの開業見通しが伝えられており、エンタメ・宿泊・国際会議機能が集まる拠点づくりが続いています。将来を見据えつつ、足元では生活利便や防災情報を丁寧に説明すると、買い手の納得感が高まります。

都心核「キタ」― 梅田・中之島(北区)

大阪のビジネスと交通の中心地であり、再開発「うめきた2期」によりさらに注目を集めています。大阪駅直結の利便性と洗練された街並みは、都心志向の若い共働き世帯や高所得層に人気です。タワーマンションやハイグレードな分譲マンションが多く、転勤・住み替えによる売却ニーズが活発。管理状態や眺望、資産価値の維持が重視されるエリアです。

売却のコツ

交通・再開発の近接性や、管理・修繕履歴の透明性を訴求。眺望・騒音・日照など住環境の“差”を丁寧に開示すると好反応。

報道発表資料 うめきた2期区域の開業エリアがさらに広がります

都心核「ミナミ」― 心斎橋・難波・道頓堀(中央区・浪速区)

大阪を代表する繁華街として国内外から人が集まり、店舗・民泊・投資物件の需要が高い地域です。心斎橋・難波周辺は商業地と住宅地が混在し、投資家だけでなく都市生活を楽しみたい単身層・DINKS層にも人気。物件の用途や管理体制を明確にすることで、売却時の評価が上がりやすくなります。観光需要を背景に、将来的な収益性を重視する買主が多いのも特徴です。

売却のコツ

民泊規制・用途・管理規約の説明と、稼働実績(投資の場合)や生活動線(実需の場合)を分けて提示。

都心近接レジデンス― 西区・福島区

梅田や心斎橋に近接しながら、落ち着いた住環境と利便性を兼ね備えた人気の高い住宅エリアです。福島区は単身者や共働き世帯、西区はファミリー層やペット可物件を求める層に支持されています。新町・堀江エリアのデザイン性の高いマンションやリノベ物件は需要が強く、売却時も早期成約が期待できます。交通アクセスと生活利便の両方をアピールすることがポイントです。

売却のコツ

徒歩圏の生活施設・公園、静音性や採光など“居住性の差分”を具体的に。築浅は相場連動、築古はリフォーム余地を併記。

天王寺・阿倍野(天王寺区・阿倍野区)

「あべのハルカス」を中心に商業と住宅が共存する南大阪の玄関口。天王寺駅周辺は通勤利便が高く、阿倍野区は文教エリアとしてファミリー層に人気があります。大型商業施設・医療機関・公園など生活基盤が充実しており、住み替え・子育て層の需要が安定。築浅マンションや駅近物件は売却しやすく、長期保有でも資産価値が落ちにくいエリアです。

売却のコツ

駅近×大型商業の近接を強調。ファミリー向けは学区・医療・公園動線、投資向けは賃料水準と運営コストの見える化が有効。

ベイエリア― 此花区・港区・住之江区

USJや夢洲などの開発が進み、注目が高まっているベイエリア。価格が比較的手頃で、広い間取りや駐車場付きの物件を求めるファミリー層や投資家から関心があります。将来の開発期待に加え、海沿いの開放的な環境が魅力。売却では「生活利便+将来性」をセットで訴求することがポイントです。防災やハザード情報の説明も重視されます。

売却のコツ

駅距離・日常利便・液状化/海抜等のハザード説明を丁寧に。将来計画(IR・交通)を補足し、納得感を高めます。

東部住宅エリア― 城東区・鶴見区・東成区・生野区 ほか

都心へのアクセスが良く、住宅価格が比較的安定しているエリア。通勤利便と生活環境のバランスが良いため、子育て世帯やリモートワーカー層に選ばれやすい傾向があります。リフォーム需要も高く、築年数が経過した物件でも「再生価値」を訴求できるのが強みです。再開発や新駅整備の影響で、今後の相場上昇にも期待が持てます。

売却のコツ

駅距離・買物・医療・学校の“生活利便”を図と写真で整理。築古は耐震・省エネ改修の可否を併記すると評価が安定。

大阪城東部地区1.5期開発における新駅・駅ビル、駅前空間の開発の推進について

北部・新大阪接続― 淀川区・東淀川区・西淀川区

新大阪駅を中心に、交通アクセスに優れたエリア。転勤族や単身赴任層、実需のファミリー層が多く、マンション・戸建ての取引が活発です。御堂筋線・阪急沿線の利便性に加え、比較的手頃な価格帯が魅力。中古マンションの需要が特に高く、管理状態やリフォーム履歴を明確に示すことでスムーズな売却が可能です。

売却のコツ

駅徒歩と騒音(幹線・新幹線)の説明、管理状態(共用・配管)と修繕履歴の明示で評価がぶれにくくなります。

南部・大規模住宅地― 住吉区・東住吉区・平野区 ほか

静かな住宅街が広がり、広い敷地の戸建てや2世帯住宅を求めるファミリー層に人気のエリアです。物価が比較的安定しており、マイホーム需要が中心。通勤圏内でゆったり暮らしたい世帯や、子育て環境を重視する層が多く見られます。売却では、学校・病院・買い物施設などの生活動線を丁寧に伝えることが成約につながります。

売却のコツ

駐車・道路付け・増改築履歴の整理、学区や日常動線(スーパー・病院・公園)を“地図+所要時間”で提示すると選ばれやすいです。

大阪の不動産売却を成功させるために

大阪市内の不動産市場は、エリアによって求められる価値が大きく異なります。梅田・心斎橋などの都心エリアでは、物件の管理状態や眺望・採光など「見えやすい魅力」を丁寧に伝えることで、売却価格を高めやすくなります。一方で、郊外やベイエリアの物件では、駅からの距離や生活環境とあわせて、今後の再開発や交通計画など「将来性」をセットで説明することで、買主の納得感を得やすくなります。

また、投資用物件の場合は、家賃収入や修繕履歴などの数字情報をしっかり整備することが信頼につながります。このように「エリアの特性」と「物件の個性」を掛け合わせた戦略的な売却プランが、結果を大きく左右します。

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